06 アドバンスド翻訳と用語集

既定の出力は素直で、会話調の翻訳です。ブランドの言い回しや業界の用語に合わせたいときは、2つの道具を使います。高度な翻訳(スタイル / ドメイン / カスタム指示)と用語集(固有名詞の訳し方を固定するもの)です。

まず適用範囲:プロ仕様翻訳だけ

注文フォームではこのグループは「高度な翻訳」スイッチの裏にあり、プロ仕様翻訳のプロジェクトだけが持っています。動画クイック翻訳・動画字幕・動画吹き替えにはそもそもこのスイッチが無く、用語集を紐付けることはできません — 隠れているのではなく、そういうプロジェクトタイプには提供されていないだけです。どちらの機能も追加のクォータは要らず、有料プランも不要です。

1. 有効にしたら設定できるもの

新規作成フォームで高度な翻訳にチェックすると、次のグループが現れます。

「高度な翻訳」にチェックしなかった場合、上はすべて畳まれ、用語集は1つも適用されません(それまでに選んでいたものも含みます)。

2. 指示プリセット:繰り返し使う依頼を残す

サイドバーのアドバンスド翻訳ページには2つのタブがあります。用語集管理とカスタム指示。

「カスタム指示」では、指示をプリセットとして保存できます:プリセット名+指示文を埋めると、入力を終えた時点で自動保存されます。以後は新規作成フォームから直接選べますし、プロジェクトの中で編集して新しいプリセットとして保存こともできます。作成時には次から作成という選択肢もあります。白紙でゼロから書くか、既存に基づくで手持ちのプリセットを出発点に直します。プリセットは言語別には分かれていません — どのプロジェクトでもどのプリセットでも選べます。直近で使ったものが上に並びます。リストの順は時間とともに変わりますが、これは仕様であって不具合ではありません。

3. 用語集の作り方

「用語集管理」タブの左が一覧、右が選択した用語集の中身です。新しい用語集(+ ボタン)を押して、3つを埋めます。用語集名、ソース言語、ターゲット言語(既定は 英語 → 中国語)。自分の方向に変更してください — 20言語から選べます。

作成すると、右側はたった2列の表になります。原文用語 / 翻訳用語です。最終行に + があるので、押すと行が追加されます。保存ボタンを押すことはありません — 入力を止めてから約0.8秒でディスクに書き込まれます。行の左の × は2回押す必要があり(1回目は「確認」に変わります)、その行が本当に削除されます。

一覧が育ってきて1行ずつ直すのが遅すぎるときは、 Export CSVしてファイルを直し、 Import CSVします。インポートは1列目=原文用語、2列目=翻訳用語として読みます。1行目がヘッダーなら自動的に読み飛ばします(英語・中国語のヘッダーはどちらも認識されます)。

知っておかないと「インポートがデータを消した」と感じてしまうことが2つあります。

4. 用語集は実際にどう動くか(ときどき効かないように見えるのはなぜか)

用語集は単語リストをプロンプトに詰め込んで、モデルに自由に喋らせるものではありません。動くのは 2段階です:翻訳に用語リストを添えて送り、翻訳が終わるとプログラムが各行をもう一度検査します — 指定した訳語が翻訳に現れていなかったら、その用語を注釈として行に付けます。

そこから引ける実際の境界は3つあります。

用語集は項目数の上限も保存する個数の上限もありません。ただし削除時は確認を求められ、一度削除すると、それを参照していたプロジェクトは次回の翻訳で読み込めなくなります。