03 処理フローと進捗
進捗ページは1本の動画をカードに分け、カードがステップ1つ分で、上から順に実行されます。何枚のカードが見えるかは、プロジェクトタイプと作成時に有効にしたスイッチによって変わります — 既定では同じタイプでも 4 / 6 / 7 ステップと違います — 他人のステップ数と自分の実行を比べないでください。
1. 各ステップの役割
| ステップ | していること | いつ現れるか |
|---|---|---|
| 音声抽出 | 動画から音声を取り出します | 常に |
| 字幕削除 | 映像にすでに焼き込まれている字幕を消し、新しい字幕の下に積み重なるのを防ぎます | いま作るプロジェクトにこのステップは付きません — 作成フォームでも聞かれなくなりました。字幕を消したいときは、左サイドバーの単体ツール字幕削除を使ってください。詳しくは 07 ダウンロード・字幕削除・ウォーターマーク除去。数年前に作ったプロジェクトだけが、作成時の設定のままこのステップを実行します |
| 音声分離 | 背景音楽や環境音から声だけを取り出し、クリーンな音声だけを音声認識とクローンに渡します | 常に(動画字幕を除く全タイプ) |
| 音声認識 | 音声をテキストに書き起こし、字幕1行ごとに時間範囲を切り出します | 常に |
| 話者識別 / 話者の区分 | 動画中に何人が話しているか、どの台詞を誰が話したかを判別します | マルチスピーカーモード が有効なとき |
| 感情認識 | 元の音声の感情を解析し、吹き替えがそれを表現できるようにします | 感情認識 が有効なとき |
| 校正 | 音声認識が拾った誤字を大モデルが直します | 動画字幕(AI 字幕校正 が有効のまま) |
| 訳文 | ソースのテキストをターゲット言語に翻訳します(このステップはクラウドで実行されネット接続が必要です) | 動画字幕を除くすべてのタイプ |
| 音声生成 | 選んだ音声で、訳文を字幕1行ずつ読み上げます | 動画字幕を除くすべてのタイプ |
| 字幕位置 | 字幕を映像のどこに置くかを決めます | プロ仕様 / クイック タイプ |
| 字幕焼き込み | 字幕を映像に描き込みます | 動画字幕 |
| 動画合成 | 新しい吹き替え・字幕・元の映像を1本の完成動画にまとめます | 常に |
既定設定で各タイプが実際に表示するステップ数:
- プロ仕様動画翻訳 / 動画クイック翻訳は 7 ステップ。
- 動画吹き替えは 6 ステップ(マルチスピーカーは強制的にオン、感情認識は既定でオフ)。
- 動画字幕は 4 ステップ(吹き替えに関係するものが無い)。
これは常に2段階で実行されるためです:7枚のカードはすべてページに並びますが、第1段は訳文まで進みます。そのステップが完了すると、進捗ページは「確認待ち — エディターで字幕を編集」と表示し、そのままエディターが開きます。残りの3ステップ(音声生成 → 字幕位置 → 動画合成)は、エディターで「動画生成」を押したときにだけ始まります。これは設計どおりで、固まりではありません — 吹き替えには費用がかかるため、先に訳文を確認するほうが、最後まで仕上げてからやり直すより安く済みます。このタイプには「最後まで一気に流す」スイッチはありません。止まらずに進めたい場合は動画クイック翻訳を使ってください — バッチキューにもこのタイプを登録でき、訳文のところで止まりません。
2. 時間はどこに消えるか
所要時間は3つの要素で決まります。動画の長さ、マシンの性能、選んだ品質の段。実際には最も時間がかかるのは 音声分離 と 音声生成で、その次が音声認識です。訳文のステップは通常いちばん速いです。クラウドの界面を経由するためです。
所要時間は「動画が長いほど遅くなり、伸びは一直線」と考えてください。40分の動画は1分の動画の40倍の作業量ではありません。しかも途中で失敗したときの損失はさらに大きくなります。長い素材を初めて流すときは、まず2〜3分だけ流して音声と字幕のスタイルを確認し、それから全体を流してください。
音声分離は一連の流れで最もメモリを食うステップです。数十分の素材を流すときは、先にブラウザーと編集ソフトを閉じてください。メモリが足りなくなると、遅くなるのではなくこのステップがそのまま失敗します。失敗してから再試行すると、分離ステップはすでに到達した地点から続きを実行し、ステップ全体をやり直すことはありません。
3. 失敗・再試行・キャンセル
- ステップが失敗した:そのカードは失敗状態のまま残り、メッセージが表示されます。たいてい最初から始める必要はありません — そのステップの「再試行」を押せば、それまでのステップが作ったものはすべて保持されます。
- 設定を変えてから再試行:エディターで字幕のスタイルや音声を変えて生成を再実行すると、アプリは 音声生成 以降をすべてやり直します(動画字幕は 字幕焼き込み のみをやり直します)。字幕のテキストを1文字変えるだけで、吹き替えはまるごと作り直されます — これは費用に影響します。詳しくは 04 字幕と吹き替えの編集。
- 途中でキャンセルする:処理 キャンセルを押すのは、この実行そのものが不要だということです — 中間成果は破棄され、次は最初からやり直します。「失敗してから再試行すると続きから再開する」とはまったく別の話です。
- メッセージが分からない:エラーダイアログの本文はあなたの言語で書かれた1文だけです。「技術的な詳細を表示」を開けば実際の原因が見られます。その部分を貼って送ってください — 推測よりはるかに早く原因にたどり着けます。詳しくは 11 トラブル時の対処。
4. 終わったあと、どこに着くか
終わって必ずエディターに着くわけではありません。4タイプそれぞれに着地点があります。
- プロ仕様動画翻訳:第1段が「訳文」で止まるとそのままエディターが開きます。エディターで「動画生成」を押して残り3ステップが終わると、読み取り専用の動画プレビューページに着きます。吹き替えの結果はそこで確認します。編集を続けるには、そのページのツールバーの「編集」を押してください。
- 動画クイック翻訳:最後まで一気に流れ、読み取り専用の動画プレビューページに着きます。字幕や音声を変えるには、プレビューページの「編集」からエディターに入ります。
- 動画吹き替え / 動画字幕:終わるとそのままエディターに入ります。
すでに完成したプロジェクトを一覧から開いた場合も、同じ場所に着きます(プロ仕様とクイックは先にプレビューページに着きます)。完成した動画はプロジェクトフォルダ内の target.mp4 です。エディター上部バーの「プロジェクトフォルダを開く」でそこへ直接移動できます。